UTM(統合脅威管理)

マイナンバー制度がはじまり、社内のネットワークセキュリティーを見直す機会も増えています。しかし、「PCにウイルスソフトを入れているから大丈夫」「小規模の会社なので必要ない」などの意見も多いようですが、被害にあっている会社は大小関係なくターゲットにされていますし、PCのウイルスソフトだけではセキュリティー対策が難しくなってきてます。ネットワークにに潜む脅威は、パソコンだけではなくサーバーや複合機、タブレット端末、スマホなども攻撃される対象となります。
「セキュリティー管理者を常駐で雇うのは無理」「各脅威ごとに対策をしていては莫大な経費が掛かる」
そこで、格安で複数のセキュリティー対策を一括で行えるUTM(統合脅威管理システム)をご紹介します。

UTM(統合脅威管理)とは

【UTM】(統合脅威管理)とは、ネットワーク自体に関係する複数のセキュリティー対策を統合的に1台で管理できるシステムになります。

UTMの性能

●ファイアウォール

外部と内部の通信を中継・監視し、内部のコンピュータネットワークの安全を維持することを目的とし、コンピュータネットワークへの侵入・攻撃を食い止める

●IDS（侵入検知）／IPS（不正侵入防止）

IDSでファイアウォールでは守りきれない、通信パケットなどの中に潜む攻撃を検知し管理者へ報告し、IPSで異常な通信を自動的に遮断し内部への侵入・攻撃を食い止める

●ウイルス、スパム、スパイウェア対策

電子メールなど目視では分からず侵入し、社内の情報漏えいの原因となったり社内のコンピューターへの被害を食い止める

●Webフィルタリング

業務とは無関係のサイトへのアクセスを制限したり、危険なWEBサイトへのアクセスを禁止したりする機能

●P2P対策

P2P(ファイル交換ソフト)の通信を遮断し、悪意ある相手やセキュリティー対策がされていない相手との通信を行えなくする機能

上記のようなネットワークセキュリティー対策を統合して1台で行える機器となります。

※メーカーやグレードにより若干異なります。

UTMの必要性

現在、会社でご利用のパソコンには必ずウイルスソフトを導入されている事とは思いますが、近年、市販のウイルスソフトだけでは対応できない不正なプログラムなどの脅威が多くなってきております。
さらに被害はパソコンだけではなく、社内のネットワークに接続している複合機やタブレット端末、スマホ端末などにも被害が及びます。特に複合機などはセキュリティー対策をしておかないとコピー、プリント、スキャンなどの蓄積データが漏洩したり盗み取られたりする可能性が高いです。
もはやパソコンだけの対策で市販のセキュリティーソフトでの対策は、会社のセキュリティー対策とは言えません。

本来は愉快犯や興味本位で迷惑行為などを行っていましたが、現在では

●金銭や情報の搾取
不正にコンピュータにアクセスしクレジットカード情報や個人情報を搾取し金銭を騙し取ったり、不正送金により口座から現金を盗み取る。
●特定の会社への攻撃
特定の会社へ攻撃を仕掛け、コンピューターを利用不能にしたり社内で管理している個人情報を故意に流出させたりする。

など、犯罪行為が主となっており、会社規模の大小は関係なく被害の対象となっております。

良く聞く例として
ネットバンキングの不正送金が有名です。
ウイルスソフトを導入しているのに何故このような被害にあってしまうのでしょうか？

ウイルスソフトはパソコンに感染するウイルスを駆除したり、ブロックしたりしてくれますが、不正送金やその他の脅威の場合はネットワークに感染しパソコンを自由に操作し犯罪が行われるのです。

ウイルスソフトだけの対策を行っている状態を自宅で例えると
個々の部屋の扉は締めておりますが、玄関の鍵や門の鍵は開けっ放しの状態なのです。
もちろん脅威はあなたが鍵を開けるタイミング(PCの起動や複合機の利用などネットワークを利用した時点)で部屋に入ってきます。
感染経路もなかなか特定する事は難しく

●データファイルからの感染
●外部から社内への侵入
●WEBサイトを閲覧
●迷惑メールから
●ネットワークウイルスから

など様々です。
大手会社のHPを閲覧しただけで感染なんて事件も大きく取り上げられました。

こういう被害にあわない為にも、現状で
UTMでのセキュリティー対策はかなり有効的
となります。

UTMを導入すると、個々の部屋の鍵はもちろん、玄関の鍵も門の鍵もしっかり締めている状態になり、社内のネットワークに接続している機器を脅威から守ってくれます。